産院の種類
産院、産婦人科を選ぶ前に、どのような種類があってそれがどういうところなのか、ということを知っておくことは大切なことです。
長所や短所も含め、ある程度知っておきましょう。
まず最も大きいのが総合病院です。
産婦人科以外にもほとんどの診療科が揃っていて、ベッド数が100床以上と決まっており、大学病院などもこれに含まれます。
医師が多くて設備も非常に整っています。
長所としては合併症がある場合、分娩時に何かあった時にはすぐに専門医の処置が受けられます。
短所は、医師も患者も非常に多いため、毎回同じ先生に診察してもらえるとは限らない、診察の待ち時間が長いのに診察時間は短いなどの点で不満が出やすいです。
また、大学病院だと研修機関でもあるために診察・分娩時に学生や研修生が立ち会うことが多いです。
産科・産婦人科専門の病院、医院の場合は総合病院ほど医師が多くなく、設備もそれほどではありません。
なお、ベッド数が20床以上だと病院、20床未満だと医院となります。
長所は医師やスタッフの人数が少ないため、最初に担当した医師が産後まで診てくれることが多いということです。
顔見知りのスタッフが増えることもあり、心配事を相談しやすいと感じる人も多いです。
短所としては、万一の場合に対応しきれないことが多く、提携している総合病院へ転院が必要になることがあります。
最後に助産院ですが、これは医師ではなく助産師の資格を持つ人がベッド数10床未満で開業している医療機関となります。
自然分娩がブームとなったこともあり、助産院での出産も見直されています。
長所は、家庭的な雰囲気で、精神的なアドバイスとフォローが受けられるという点です。
さらに、陣痛からずっと付き添ってもらえます。
短所は、医師がいないため医療行為が行えないということです。
リスクのない妊娠・出産であることが必須条件で、万一のことがあった時にも医療行為は出来ないので、総合病院などと提携しているかを確認しておく必要があります。
選ぶ時に気をつけたいポイント
自宅から通える範囲で産院を探したら、次はその中から自分に合うところを選びます。
まず一番最初に考えたいのが、距離の問題です。
陣痛は予定日より前に突然来ることもありますし、検診は何度も通わなければいけません。
ですから、できるだけ自宅から近いところか、交通の便が良くて通いやすいところを選ぶと安心です。
もし里帰り出産を考えている場合は、検診で通う自宅近くの産院だけでなく帰省後に分娩する産院も決めておき、双方にその旨をきちんと伝えておきましょう。
できるだけ近いところで、口コミなど他の人からの評判が良いところ、施設の特徴と自分が希望している分娩方法が可能かどうか、などでも考えます。
費用や母親学級があるかどうかなど、事前に質問事項をまとめておいて、電話で確認してから初診を受けるようにすると良いです。