EDで悩んでいる男性はその悩みを誰にも相談できず、悶々としている方も少なくないのではないでしょうか。そういう方には、まずEDがどういったものか、EDを知ることから始めることが有効です。この記事ではEDのアプローチ方法等を紹介します。
ED(Erectile Dysfunction)勃起障害とは
EDとはどういう状態のことを指すのか曖昧な方もいるのではないでしょうか。2015年に開催された第4回コンサルテーション会議(Fourth International Consultation on Sexual Medicine: ICSM)にてEDの定義が示されました。
【EDの定義】
満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または(and/or)維持できない状態が持続または(or)再発すること
参照:ED(勃起不全・勃起障害)とは【浜松町第一クリニック】
陰茎が勃起しないというだけでなく、性行為をするのに十分なだけの勃起が起きない、または十分に勃起状態を維持できないため、納得のいく性行為が行えないことを定義としています。このような状態が3か月程度持続したら診断してもらいましょう。EDの原因は、性質により心因性ED(心の問題)と器質性ED(体のパーツの問題)に分類されていて、治療法もさまざまです。日本における有病率は、40代が20%、50代が40%、60代が60%と高くED患者は1000万人近いと考えられています。
EDは症状別にアプローチ方法が異なる
糖尿病、高血圧、喫煙、メタボリック症候群がある人は器質性EDといわれるものに分類されます。器質性EDをそのまま放置すると、EDはますます酷くなり、全身の動脈硬化が進み将来的に心筋梗塞や脳梗塞を発症するリスクが高くなります。そのため、適度な運動や禁煙実施することで、リスクの軽減を図り、その上で、バイアグラ、シアリス、レビトラなどの薬物療法をすることが望ましいでしょう。ED治療に行くついでに動脈硬化の検査もおすすめです。例えば、徐々に勃起機能が落ちてきた中年男性が性機能外来を受診したとします。検査してみると、動脈硬化が進んでいたり、糖尿病が見つかったり、テストステロンが低下していたりと、EDによって病気が見つかることも少なくありません。
心因性のEDだと疑われるケース
器質性があるということは心にまつわるEDも存在するということになります。これを心因性EDと呼びます。心因性EDとは、器質性(身体)の原因がない患者さんのことです。ペニスは機能的に問題ないのですが本来の機能を果たせない問題のことです。心因性EDを細かく分類すると、思春期以降で性行為への不信感、ある時期から不能になった場合の2つに分かれます。前者の原因としては母親との関係異常、性行為への嫌悪感などがあり、後者のケースでは性行為経験が何らかのトラウマとなっていることが少なくありません。また心因性EDは過労やストレスでも発症する可能性があります。
まとめ
EDに関するアプローチ方法はそれぞれ異なりますが、薬物療法やカウンセリングすることにより、解決することもあります。最近では交流分析の手法を取り入れて本質的な心の変化を促す試みをしています。